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事の経緯
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MSX2テクハン古い作業内容

このテキストは2001年頃の計画時に書いたものです。

事の経緯

きっかけ

数多くの企業がMSXパソコンの市場から撤退し、ユーザーはMSXに関するリソースの「自給自足」を続けながら今日に至るわけですが、MSXに関するハードウェア、ソフトウェア、書籍など、企業から発売されていたリソースは入手がとても困難な状態です。

ことMSXの技術資料に関して言えばMSX関連書籍が書店から姿を消して10年ほど経過しており、今ではまったくと言っていいほど手に入りません。インターネットの時代になりMSXの関連資料はオークションサイトやフリーマーケットなどの極めて個人的なコミュニティによってわずかな流通が行われるようにはなりましたが、大多数のユーザーが手に入れられない根本的な問題は解決していません。

ところが海外のMSX系WebサイトにはMSXに関する技術資料が英語やその国の母国語に翻訳され、実に豊富に存在しています。一方、日本国内には日本語の資料がほとんど見当たりません。これにはいろいろ理由があるでしょうが、私は「日本には日本語の書籍があったから日本のMSXユーザーがPC上で資料を起こす必要がなかった」と考えます。

“パソコンはソフトが無ければただの箱”とは良く言ったもので、MSXのソフトウェアを増やすためには技術資料がすぐにでも必要です。そしてMSXの資料が手に入らない今、それなら「デジタルで資料をもう一度起こせば良いではないの」と、思いました。

資料の保存状況

(株)アスキー が所有していたMSXに関するすべての権利と権利物は、現在ではMSXの生みの親である 西和彦氏 の主宰する「MSXアソシエーション(MSXA)」へ移管されました。

この経緯については昨年末に発売された MSXマガジン 永久保存版 で細かな説明がありましたのでここでは書きませんが、とにかく現状ではMSXAという任意団体が、MSX関連の事業窓口として既に機能しています(プロジェクトEGG への技術提供など)。

よって、アスキーが発行していたMSX関連の各種技術書も、MSXAへ権利が移行したそうです。

そこで、MSXの技術書のデジタルデータが存在するか否か、私がMSXA側へ確認を取ってみたところ、残っているのは、なんと「MSX-Datapack volume.3(turbo RとDOS2の内容)」のTeX(印刷用)データのみ、でした。その他のすべての書籍はテキストデータ、TeXデータ、版下、フィルムなど、まったく残っておりません。

ちなみに、残っていない技術書の主なページ数は以下の通りとなっております。

MSX2 テクニカル・ハンドブック 416ページ(第1版第11刷)
MSX-Datapack volume.1 616ページ(第1版第1刷)
MSX-Datapack volume.2 704ページ(第1版第1刷)
MSX turbo R テクニカル・ハンドブック 192ページ(初版)

これらの資料データがすべて消失したことは、一ユーザーとして大いに嘆かわしく思います。が、ビジネス的に仕方がないとも考えます。(後述)

活動趣旨

復刊ドットコムたのみこむ! 等のように、巷には消費者のニーズに合わせ少量生産するビジネスが幾つかありますが、仮にMSXの技術書に関して大量のニーズが確保でき、実際に復刊のプロジェクトが始動した場合、担当する企業が「MSXA」へ問い合わせしてみたところで技術書のデジタルデータが存在しないので、その企業もやっぱりテキスト打ちから始めなければならないでしょうね。

「MSX-Datapack」に至っては合計1320ページもあり、これを企業がバカ正直に復刻したら(そして少量生産したら)、本当に@5万円でも無理な気がします。どっかで大幅なコストダウンを図ることが必要で、それはやはりデータを起こす作業の人件費を抑えるしかないと思います。

そこで、その人件費を抑えられるよう俺達MSXユーザーがデータを起こしてやろうじゃねえか、というのがこのプロジェクトの趣旨です。これには当然、俺達もデータが欲しいんだからついでだよという気持ちも含まれています。

将来的にMSXが再び盛りあがって(笑)、MSXの資料本の復刊が必要になった場合、デジタルデータが残っているのと残っていないのとではコストの面や発行スピードの面でも大きく差がつき、MSXシーンもまた、それに左右されるでしょう。そのときのための布石になってくれれば、と思います。

活動内容

今回のプロジェクトを立ち上げるに当たり、復刻作業実現までの3つのプロセスを挙げます。

  1. 紙の情報(文書と図画)を、デジタルデータ(テキストデータと画像データ)へ転換する。
  2. デジタルデータを元に、Web用途へ転換する
  3. デジタルデータを元に、印刷用途へ転換する

アスキーのMSX関連書籍というのは、資料に限らず、「MSXマガジン」シリーズ、「MSXポケットバンク」シリーズ、「アスキーシステムバンク」シリーズ、単行本など多岐にわたり、これらをすべて一度に復刻させるのは無理です。

そこで今回は実験として「MSX2テクニカル・ハンドブックのデジタルデータを作る」という作業から始めます。

まずは文書をテキストデータに「書き写す」作業が待っています。この作業は困難が予想されますが、テキストデータが用意できさえすれば、Web用途や印刷用途への転換が容易にできるので、やって損はないと思ったからです。

印刷物として復刻するという作業は、生産コストやマーケティングの問題も控えていますので、今のところ(2002.9.4現在)は考えていません。そこを個人の負担で受け持つのは難しいと判断しています(印刷用のデータを作成する作業はやるかもしれません)。MSXの資料本を復刻してやろうという「男気のある(酔狂な)」会社が現れることに期待したいと思います。

おことわり

「MSX2テクニカル・ハンドブック」に限らず、アスキーから発行された書籍に掲載された情報の著作権は、アスキーから移管したMSXアソシエーション(MSXA)に存在することを忘れないでください。今回のプロジェクトにより個人がテキストで打ち直しして用意されたデータは、MSXAが容易にその権利を主張することができます。

このプロジェクトは著作権違反っぽいからMSXA側から公開を停止する旨の通知が来る不安はあるのかもしれませんが、私は特にそういう通知は来ないだろうと考えます(ですが)。一応「やらせてください、と言うか、やります」というような話はしました。また、私はむしろ逆に、今回作ったデータをMSXAへタダで納品したいとさえ考えています。デジタルデータさえ復刻すれば、MSXAを通じて復刻の作業をそちらへ任られせる(かもしれない)からです。

よって「俺はMSXAが嫌いだから俺の打ちこんだデータは向こうへ渡さねぇぞ」という方にはご協力を願えません。あらかじめご了承ください(データを私へ転送したことでその趣旨に順じたものとします)。それでもよろしければ、一人でも多くのご参加をお待ちしております。

(更新日:2006.12.05 21:16:44)